銀マジです
ようやく・・・やれやれなWIZです
タイトル通りLv60になって、銀マジになれました
今回のUPは特に告知もなく、さっさと上げてしまおう的なノリで
HDであがらなかったので、残りを稼ぎに34Fへ・・・

上がった瞬間はSS取れたものの、ステ振りまで出来ず・・・

夜中の1時過ぎてた筈なのに、オメWISくれた人が数人w
どもありがとw

とりあえず、戻って無事ステ振りを・・・
今回もWISにしました。マジクロ無しでMR100達成。

UP記念に、ゆきのんからククル頭とB-ZEL購入。
一発で5になりまして、ミッションクリアです。
ずっとGC2FとHDで稼いでたけど、文様無しでも1UPに1ヶ月かかりませんね。
もっとも、毎日毎日やることが同じで飽きそうですが・・・
これからは少しのんびりとしたいと思います。
いまさらですが・・・
UPしました・・・・のWIZです
これで59です、節目まで後1つ
今回は、たぶん18日でUPしました・・・・はぃ俳人ですね
言い訳じゃないですが、20%UPイベントに禁断の40%文様を重ねての
スピードアップ策でした。次は6月中になれればいいや・・・
ま、それはともかく

お友達の、うずまき猫さん(プリ)が70になりました。
奇しくも同じ土曜日にUP・・・・というより、うちが同時?UPを狙ってましたw
うず様おめでとうございます~

その後、おめクラハンで70Fへ行って来ました。うん、楽しかったです。
70なんて夢のまた夢だけど、60になって・・・やる気が無くならなければ
65になれれば・・・・なんて、考えてみたりして。
あ、節目でもないのにお祝いを頂いた羽瑠妃さんに感謝です!
いつも一緒に狩り行ってくれる優しい人です。ありがと~
さぁ、いよいよ節目が見えてきました・・・60なったら・・・・
何か変わるのかな・・・?
時事ネタ
普通の記事のUPは実に久しぶり・・・なWIZです
時間もないので、直球勝負です
いま、「GMと遊ぼう」というイベントやってますよね
GCで羽瑠妃さんと狩りしてたら、アナウンスが流れました
いまからPTにお邪魔しますので、希望の方はWIS下さいと・・・・
見た瞬間・・・ネタだ!と思いました
2人とはいえPTだから、駄目元で応募してみようかな~と思い
希望します~ とWISしました
けど、GMさん来ません。やっぱり駄目か~と思いました
が、突然

お待たせしました~ と颯爽と現れたGM

ブログネタだから、のせるんだよ と脅され・・・もとい指示がでました

さらに、途中で羽瑠妃さんのお知り合いをPTに無理やり入ってもらい
GMさんは、ペットを召喚しようとしてます

クーガー(猫ちゃん)を3匹も召喚してました

そして、GMさんはとても面白いというか、気さくな感じでしたw
残念ながら、羽瑠妃さんはGCの残り時間が無く帰還;;

が、楽しい時間はあっという間でGMさんは去っていきました。
一緒に狩りして分かったGMさんのこと
・GMさんは死なない! モンスにBOXされて真っ白になっても死にませんでした
・GMさんは魔法使える ヒールとか頂いてました
・GMさんは便利 GCで狩りしてた自分のとこに来たので、誰でもランクラン可能?!
・GMさんは超テイマー 普通、クーガーは1匹のみなのに3匹も召喚できるって・・・
・GMさんは俊足!! 通常でもバフォ+HWくらいの速さなのに、さらに加速ができる!
などなど、まだまだ知られていないことがありそうです。
最後にイベントのアイデアについて、リクエストを聞かれましたので・・・
かくれんぼ! と言っておきました。・・・実現するかは分かりませんがw
とりあえず
調子はいいですよ~・・・なWIZです
昨日、Lvアップしました
いまさらですけど、ようやく58です。
前回のUPは3月30日・・・わずか40日あまりの期間は過去最速です。
これもHDとか竜MAPとかのお陰ですね。イベントもあったし。
もちろん、一緒に遊んでくれる人達のお陰でもあります。
節目も少し見えてきました。
さて、次のUPはいつだろう
2010年読み物 ラスト
軽く閉じてた目を開ける。目の前に座った彼は一寸前の私と同様に目を閉じたままだった。私の
視線を感じ取ったのか、彼は目を開き私を見つめてきた。「何を考えてたの?」「たぶん、お前と同じ
事を・・・思い出してた」「あれから色々あったものね」今はそれを一つ一つ思い出している余裕は私達
には無かった。
今、周りには私たちのために集まった大勢の人が居る。私と彼の両親・兄弟。それぞれの師。
冒険の途中で増えていった仲間達。誰もが大切な人々だった。皆が私たちを祝福してくれていた。
そして目の前に居る彼はそんな単純な言葉で言い表すことが出来ない絆と信頼を、出会ってから
沢山の事件と思い出と共に育ててきた人だった。
今日の服装に似合わないからと片時も手放す事の無い腰のものを置いてきたが、初めて手にした
剣よりも自分の目の前に居る小柄な彼女の命ほど重く感じるものは無かった。
先ほどの神への宣誓を行ったとき、心の中で私は改めて最初の事件で自分自身に課した誓いを
神へと誓い直した。いつかこの命が尽きる時が来るまで、破られることの無い誓いを。
初めて一緒に冒険をした時から変わらぬ約束は、神の前でも変わらなかった。自分の命と体を
賭してこの女性に背中を預けた時から、いつか死ぬ時が来るまで果たされ続けるだろう。

「何をごらんになっておいでですか?」「あぁ、今日は下界で1組のカップルが結婚式を挙げたようでね。
久しぶりに私の元へと想いが形になって届いたよ」と、お示しになったのは一枚の写真だった。そこには
ウィザードの女性とナイトの男性が写っていた。「昨今、こうして想いが届くことも少なくなったが、まだ
まだ人間たちも捨てたものではないようだ」そうして目を閉じられたのを見て静かに退出しようとした間際、
もう一度テーブルに置かれた写真へと視線を移す。男女は幸せと言うよりも意志の強さを感じさせる
ものだったが、何故か惹きつけられて止まなかった。
2010年読み物 その5
自分の人生・・・いや運命の輪が回り始めたあの日、自分に課した誓いとともに自分の生きる道と、
共に歩むパートナーを得ることになった。それは自分だけでなく、もう一人の自分の半身も同じなのだ
と思う。もっとも初めて会った時、彼女の第一印象はとても冒険者としてなんか見えなかったし、俺が
守ってやらないとどうなる事かと思ったものだ。ましてや今のような状況を想像すらできなかったのだが、
人生何がどう転ぶかわからないものだとつくづく思い知らされる。悪い日もあれば、良い日もある。
そんな繰り返しなのだと。
私の人生が一変して村を出るきっかけとなったあの日は、その出来事とともに彼と初めて出会った
特別な日となった。その日は何時にも増して寒かったことを覚えている。きっとこの先何年経っても
この日の事は忘れない。そのことを彼に問うたことはないけれど、きっと彼も同じだと思う・・・そうで
なかったら、私は今ここに居ないだろうけど。でも初めて会った時は、戦いになればひたすら前に出る
だけで、それこそ私が居なければ彼は幾つ命があっても足りないと感じたのに。今では認めたくない
けど、実際に彼が居なくて困るのは自分の方なのにね。
いつもにも増して厳しい寒さが幾日か続いた日の終わり。先生が明日は休診日としますと言った
その翌朝に、私はいつもよりも少し早い時間に診療所へ向かった。先生は何も仰らなかったけれど、
例の件だということは察しが付いていた。いよいよ始まるのだと、不安と期待がぐちゃぐちゃに入り
混じった感情を持て余しているのが自分でもよく分かったけど、それをどうにかする術も無く私は
いつもの診療所へと続く道を歩く。普段よりも遠く感じられた診療所まで来ると、いつもの様子と異なる
気配を感じた・・・・ような気がした。(私自身がいつもと異なるせいだろうか?)と自問しつつも、中を
窺うようにそっと扉を開けた。
驚いたのは誰もいないはずの診療所に人が居たことだった。正確にはその空間に全く馴染まない
ような大柄な男が2人も居ることだった。どちらも戦士のそれと分かるような姿で、年の頃およそ40
過ぎの男性は威厳と老獪さを感じさせ、まだ20に届かない男性の方は精悍さと荒々しさを感じさせた。
彼らの発する雰囲気のようなものが、まるで私を拒むかのような威圧感として感じた、と言っていい
かもしれない。彼らは黙って私に一瞥すると、何か意味ありげな視線を互いに交わした。その意味は
言わずもがな、はっきりと伝わった「・・・なんでこんな子供が?」と。軽い怒りを覚え彼らに食って
かかろうとしたが、これからお世話になる人達だからと理性が働きかけ、努めて冷静を装って彼らに
問いかけた。
「あの、本日は診療所お休みなのですが、先生にどの様なご用でしょうか?」「見てわからない
のか?」と、若い方の男性が不機嫌そうに問いかけに問で返してきたが、なるべく気にとめずに会話
の継続を試みた。「御用がお有りなのは分かりますが、とてもお怪我やご病気をされている方には
見えませんでしたもので」すると、一瞬意外そうな表情を見せた年配の男性がすぐさまおどけた
素振りで口を開いた。「あんたの言う先生に待たされているんだがね。さっさと用事を済ますように
言ってくれないか?」と、一旦言葉を切ると、人を嘲るような調子でさらに言葉を続けた。「俺たちゃ
これから遠足に行く訳じゃないんだぜ?怪我する前にお家に帰んな、お譲ちゃん」
さすがに我慢を捨てようかと思った時だった。「あなたらしく無い物言いですね、スキナー。王都に
居る間に毒気が頭に回りましたか?」と、先生が奥の扉を開けながら辛辣な言葉を浴びせてきたが、
暴言を吐いた当の本人は気にするでもなく先生に向きなおった。「おまえさんもな、レックス。こんな
田舎に長くいるもんだから時間の感覚がすっかり長くなっちまって。人を待たせすぎだぜ」と言葉の
応酬。しかし、先生を見た瞬間に私は先生が来てくれた安堵感も束の間、そんなやりとりも怒りも全て
忘れるような驚愕を覚えた。先生であるはずの男性の姿はいつもの白衣ではなく冒険者のような
ローブを身に纏っていて、長年見慣れた姿よりむしろその方が似合っているように感じた。「あなたが
予定よりも早く来るからです。こちらとしても身支度と事情を説明する時間を彼女に与えたかったの
ですがね」「わりぃな」「いえ。ではこちらに」先生は会話を短く切り上げると、私達を促すように奥の
部屋へと姿を隠した。
「さて」4人全員がお茶を煎れられた食卓に着き人心地ついた後、先生はわたしを見つめて切り
出した。「彼らにわざわざ来て頂いたのは、この村の危機を脱するために必要だったからです」
「危機・・・ですか?」「はい、今この村は大変な危機に瀕しています」そう先生は仰ったが今朝も
いつもと変わらぬ村の風景を見て来たところだ。(この村に危機が?)と私の疑問を当然とばかりに
先生は説明を続けた。「あなたも気がついているはずです。村の異変を」その言葉には少し心当た
りはあった。
「ここ数日の患者さんの年頃と症例に偏りがあったことでしょうか?」「その通りです」(でも、それと
危機に何の関係が・・・・・・?)「それほど大きくない村ですから、怪我を除けば病気で村人がここを
訪れることは、それほど多い訳ではないですよね?」先生が仰る通り、普段少ないはずの病人が
ここ数日は急に多くなったと感じていた。「はい、ですが流行り病の時は子供やお年寄りの患者さん
が増えることはよくある事ではありませんか?」「たしかにその通り・・・ですが今回ばかりは、彼らは
病気になった訳ではありません」「えっ?」(なぜ?この数日来院された方々に、施療して薬をお渡し
してたのは先生自身なのに・・・。)
医師は立ち上がると窓の外の様子を少し見ながら、目の前の小さな女に説明を続けた。「彼らは
・・・そうですね、人には誰しも持っています魔力とその抵抗力が低い人たちであると言う共通点が
ありました。彼らは病気ではなく強い魔力にあてられたと言ったほうがいい」(口を出すなと言われて
いるが、いつまでこんなやり取りを続けるつもりだ。さっさと原因を説明して出かければいいものを。)
俺は既に聞かされている話に少し飽きて茶を飲みつつ、2人の人物を注意深く観察していた。「でも
一度に何人もの人が魔力中毒にかかるなんて・・・」(この小さいお嬢さんは話を理解しているか。
状況判断はまずまずと言ったとこか。)
「可能ですよ。この地を極寒の世界にしているような上位の魔物ともなればね」(この先生は回り
くどすぎだぜ。ようやく核心に入ったか・・・。)「ですがっ!」「封印が解かれると言うよりも、彼らの
魔力には周期があるようですね。今がちょうど強くなる時期のようです」医師は自分の席に腰を下ろす
と彼女に向き直って説明を続けた。「この状況が続けば村中の人が毒気にあたり、最悪の場合死者
が出るかもしれません。そうなる前に彼らの力を弱める必要があります」「そこで俺達の出番って
ことになる」今まで成り行きを見守っていた上官でもある師がここでようやく話しに加わった。(ようやく
話も終わりそうだ・・・。)
「この地はだいたい50年毎にこんな事が起こっているそうだ。人なんぞ一生に一度の経験ってやつ
だな。記録が残ってなきゃ、俺達も何が起きているかなんて分からなかっただろうな」「記録・・・」「そうさ、
記録だ。この世界には色んな事が起こっている。人々の生活の裏に隠された誰もが知りえない事実
って記録がな」その言葉に私は軽い興奮を覚えた。(知らないことなんて無いようなこの村にでも、私が
知らない事があったんだ!もっと知りたい。もっともっと色んな土地や人を見てみたい!)湧き上がって
くるワクワクするような感覚を抑え切れなかったが、次の言葉には少し怯むどころではなかった。
「それで今回の原因となっているのは、氷の洞窟と呼ばれる奥に居る魔物のせいだな」「・・・アイス
クイーン!?」(ってそんな大物をいきなり?先生!?)私は慌てて先生を見るが、先生はのんびり
御茶を飲まれていた。「かもしれん。が、違うかもしれん。と言うことで、確かめに行くぞ」と、スキナーと
呼ばれた戦士のおじ様は話は終わったと言わんばかりに腰を浮かしかけた。「せっかちですね、
スキナー。まだ彼女の支度も済んでませんよ」「だが時間が無いと言ったのはお前だろう?レックス」
「いいから・・・準備がいくら整っていても、彼女の心の準備まで済んでいる訳ではありませんよ」と、
先生は旧友を制して先生は診察室へ続く扉を指し示した。
「あなたの机の上に必要と思う装備を準備しておきました。できれば少し急いで用意をして来て
下さい、せっかちな人が居るんでね」名指しされたおじ様は意に介すようでもなく、おどけて肩を
すくめて見せた。私は少し小走りに診察室へ向かい、6つの目に見送られながら私は扉を閉じた。
こうして私の冒険者としての生活が始まったとは、そのときは知る由も無かった。
2010年読み物 その4
少女は学校を卒業すると他の普通の子供達と同様に働くことになった。出入りをしていた医者の
助手として勤めるようになっても、それでも日課は変わらず続けられていた。師である医者は既に
教える事がないと言わんばかりに口出しはせず、折々に必要な物だと言っては数冊の魔法書を彼女へ
手渡しているに留まった。実際、実力は既に師に迫る域にまで達していたであろう。もちろん、経験
は圧倒的に師に遠く及ばなかったのだが。そういう日々を重ねたある時、診療が終わった後のお茶の
席で師である医者から言われた言葉に、女はらしからず狼狽した。
「・・・ところで君がここに来るようになってから、何年経ったかね?」「そうですね・・・たしか10年。
いえ、もうすぐ11年になるかと思います」「もうそんなになるのか。年をとると時が経つのが早くなる
というが・・・いやはや」「まぁ。先生はまだお年というには全然早いと思いますけど」その言葉に苦笑
しながら医師はしみじみと語った。「君が初めてこの診療所へ来たときは、まだほんの小さな子供だ
った。あれから10年も経ったか・・・君は背が伸びて綺麗になり、力強くなって知恵もつけた。
・・・そして望み通り魔術をも身につけたのだが、今も幼い君に与えた課題を続けているね」一旦言葉を
切ると医師は嘆息して言葉を継いだ。「そういえば、私は君が魔術を覚える目的を聞いてなかったね?
君は何の為に君の力を行使したいのかね?いや、答える必要はないよ。それは自分自身で導き出し、
決めるものだから。しかし、君を見ていてふと思う時がある。君が探し求めている答えはこの村には
無いのではないかとね。」
自分の心の内を覗かれたかのように、どきっとした。(先生は幼い頃からずっと私を見ていらした
のだから、私が言わなくてもきっと私が考えていること、やりたいと思っていることを薄々感じてらっ
しゃるのだろう。でも・・・何て答えればいいのだろう?ここ数年悩み続けた答えを今ここで出さなくては
ならないのだろうか・・・。)思い悩んでいる私を見かねてか、先生がさらに語りかけてくる。「・・・もし、
君がこのままこの村に留まり、いずれ好きな人と結婚をして家庭を持っても、村の人達を癒す為に
君の力を使うならば」先生は一拍の間を置き静かに、しかしはっきりと仰った。「・・・私はここに居る
必要がない」「そんなっ・・・先生!」「まぁ、落ち着いて。最後まで話しをお聞きなさい。・・・もし、と言った
でしょう?」「・・・はい」先生の一言で私の頭は一瞬でぐちゃぐちゃになり、考えがまとまらなくなって
しまっていた。
そして先生は追い討ちをかけるかのように、問いを投げかけてくる。「この村は好きかい?」「はい」
「ここにずっと居たいかね?」「・・・分りません」「この村に誰か好きな人が居るのかね?」「・・・いいえ」
「この村で君がやりたい、望むものはあるのかね?」・・・答えられなかった。多分その時の私は泣き
そうな顔をしていたのかもしれない。その答えを出してしまったら、全てが決まってしまいそうで・・・。
「もし、君が・・・」先生が諦めたかのように、また少しの間を置いて話してくる。「君が望むものがこの
村の外にあるのならば、私はその手伝いをしようと思う。私の知り合いにね・・・癒し手を欲しがって
いる奴が居るんですよ」「・・・え・・・?」「ただ、そこの生活に君が馴染めるかどうかが心配でね。
それに君は・・・大人になっても小さくて可愛く見えるから、少々荒事には不向きに見えるのが難点でね」
既に驚きを通り越して言葉も出せない私に、先生は苦笑いしながらそう言った。(村の外に行く口実を
私に与えて下さる?癒すのは得意だからそれはいい。でも、何かが引っ掛かる。荒事って、一体
何だろう?)先生の言葉に素早く反応して思考を始めた私に、待ったをかけるかのように先生は言葉を
続ける。「・・・それにはまず君の実力の程を見極める試験のようなものがあるだろう。まぁ君の実力
ならば何の心配も要らないとは思うが」と一旦言葉を切って、じっと私を見つめてくる先生の瞳が
少し悲しみを宿したように見えた。
「ただ、よく考えて欲しい。村を出るとは即ち、より沢山の危険と隣り合わせになると言う事を。今まで
知らなかった事実、見えなかった現実がそれこそ否応なしに押し寄せてくると言う事を。戦い傷つける
行為は自分自身を傷つけることだと言う事を。誰かを癒すためには自分が先ず生き延びなくては
ならず、そのために誰かを犠牲にする覚悟すら必要になると言う事を」先生の真剣な言葉が、私に
重くのしかかってくる。実際に多くの経験をしてきた先生の言葉から感じる外の世界は、漠然と私が
想像していた世界に比べてあまりにもかけ離れていた。
先生の言葉を噛み締めるように私はどれくらいの時間を黙っていたのか分からなかったが、先生の
静かな声が私を現実に引き戻した。「どうだろう・・・考える時間はまだ必要だと思うが、その覚悟を
持つための機会を・・・つまり『外に出る』体験をしてみる気はあるかね?」先生のその言葉を聞いた
瞬間、私の気持ちは固まっていた。(どうせ知らないのなら、確かめるべきだ。そう、本で見知った知識
だけでは先生に及ばないのであれば、先生が知る世界に飛び込んでみるしかない。わたしがまだ
知らない広い世界を見に行きたい。)そう思った時には、もう口が勝手に動いていた。「はい。是非
お願いします」と。
2010年読み物 その3
男は村を出る決意を迫られる、否応無しに。家業を継ぐと言ってもなりたい訳でもなかった。ただ
それ以外の選択肢を提示されなかっただけだ。師である指南役の言葉が脳裏をよぎる。もし、困った
事があれば何時でも俺の所を頼ってくるがいいと。即ちそれは軍人になることを悟っていた男は、
その選択肢は最初から切り捨てていた。曰く人を殺す事を職業にしたくはない・・・と。
しかし、段々とそうも言っていられなくなっていた。自衛団を否定する声が日に日に大きくなり、この
ままでは何時か家族に危害が及ぶ可能性もあったからだ。そうなってからでは遅いのだが、生まれ
育った町を出て他に行く宛てがあるのかと問われると、当然否である。もちろん、近隣の町や首都の
事は知識として知らない訳ではないが、如何せん他の町との交流が薄い町であったので、他所に
知り合いも伝も無かったのである。
ある日事件は起こってしまった。かねてから懸念されていた事ではあったが、団員が酔った弾みと
口論が昂じてついには相手を刺してしまったのだ。その団員は以前訓練中に男に注意されて逆上し、
斬りかかってきたあの人物であったのだが、幸いな事に被害者は大事に至らずに済んだ。しかしながら、
ゴシップ好きな輩は当然この事件を見逃すはずもなく、責任追及をさも当然の如く訴えた・・・つまり
自衛団の解散と男の更迭を。男に責任があるのかと言うと、いかんせん個人的な事情すぎるのだが、
自衛団に批判的であった一派に弾劾の口実を与えるには十分であった。
当初は必要だからと言って自衛団を喜んでいた町の実力者や住人の大半は、今や手の平を返した
ように自衛団を腫れ物扱いである。自衛団の扱いに困っていた彼らにしてみれば、飛び込んできた
知らせはまさに渡りに船であったのは間違いない。そうして出された結論は、自衛団の解散であった。
いつの世もお役所と言うのは地元の名士の顔色を伺うものなので決議もあっと言う間である。いくら
世論があるからといって、ころころと施策や方針を変えては安定もしようがないのだが。ともあれ町の
不安の種となっていたものは取り除かれることとなった。
「…正式な辞令が出るのは明日になるだろう」「分かりました」ごく短い町長とのやり取りの後に、俺は
部屋を退出した。夜中に町長の館へ呼ばれた時から薄々とこうなることを予想していたから、話を
聞かされても来るべき時が来たか、くらいにしか感じなかった。(さて、問題はこれからどうするか…。
実際、自衛団が解散したところで形式上の話であって、団員が居なくなるわけではない。だからと言って、
団員を追放したり彼らに何かあれば、今度は身内が黙っていないだろう。彼らだってここの住民だからな。)
そして、脳裏にひらめく嫌な予感。団員を居なくすることは無理でも、一人くらいなら…。そう彼らを
束ねた団長一人くらいであれば、責任だ何だと言って牢屋に入れたり追放する事くらいは簡単なことだ。
仮にそうならなかったとしても、彼と彼の家族は町の住民から疎まれることになるのは明白だった。
町長の館を出て考え事をしながら歩いているうちに、自衛団の詰め所へと着いてしまった。俺の腹は
既に決まっていた。そして、だからこそ中に居るはずの人物に用があった。俺は詰め所の扉を決意を
持って開けた。「どうしたんですか、こんな時間に?何か急用でも?」中に居た人物、男の信任厚い
副団長が机の書類から視線を上げて問いかける。「うむ。町長に呼び出された。明日、団は解散される」
「やっぱり…そうなるんですね」俺は慣れた足取りで自らの机へ向かい、もう2度と座ることが無いで
あろう椅子に腰を下ろす。「要求はそれだけですか?」「今のところはな…」「では、それだけでは
済まないと?」「これはあくまで俺の予想だが…」虚空をすこし睨むようにしつつ、俺の考えを語る。
「明日の解散宣言と同時に武器の封印を兼ねて、この詰め所を閉鎖する。そして、俺の身柄を拘束
して軟禁するか投獄するかもしれん」「そんなっ!団長に何の罪がっ??もし団長に罪を問うなら、
団の組織を命じた町長達だって問われるべきでしょう!」「そんな事は重々承知の上だろう。だが、
団長に何の責任を取らさずに解任と言うこともなかろう?」「しかしっ…」興奮する副団長を鎮める
ように片手で制して俺は一息いれた。
「もちろん、俺の予想が正しいとは限らん。しかし、だ。仮に団が解散されようと、俺に責任を取らせ
ようとそんな事はどうでもい。それよりも、俺に町を…皆を守れと命じた連中に、俺の行動の自由を
奪われることは我慢ならん。そんな事になってみろ、それこそ自らの身と命を賭けて守る、と誓った
俺の剣に対して申し訳がたたん」「団長…」初めて見せただろう俺の本心を彼はどう受け止めている
だろうか。
だが、これから話すことは彼にしか頼めない事だから、理解してもらうしかない。「だから…」これを
言ってしまったらきっともう後に引けない。それでももう決めてしまったことを確認するように彼に話した。
「俺は明日が来る前にここを立つ。なぁに、町長には俺が責任を感じて旅に出たとでも言えばいい。
当分戻って来ないと言っていたともな」そこで一旦区切り、席を立って彼の傍へと近づき少し声を
落として彼に話す。「そこで、君に頼みがある。君にしか頼めない事だ」
たぶん古来より使い古された相手をその気にさせる言葉だが、もちろん彼にも効果があったようだ。
さっきまでの沈痛な面持ちから一転して熱心な目をこちらへ向けてくる。「なんなりと仰って下さい」
俺は慎重により小声で彼に伝える。「一つは武器のことだ。十中八九ここの武器庫と詰め所は封印
されるだろう。そうなると万が一の時に困ることになりかねない。武器全部は無理だが幾つかを隠すか、
ここの仕掛けを活かして連中抜きにして使えるようにしてくれ」「分かりました」「…よし、二つ目は団の
ことだ。素行の悪い連中は論外だが、団員の中にはやる気も能力のある奴がいる。君が信用できる
人物に声をかけて、裏で組織して欲しい。いざと言う時に、この町を守れるようにだ」「分かりました」
「あくまで秘密裏にだ。連中に気づかれては元も子もないからな」
そこで一息いれると、うって変わって穏やかな声ですこし笑うように話す。「最後は家族のことだ。
突然居なくなっては驚き悲しむだろう。俺の身を案ずる必要はないが、何かと力になってやってくれ
ないか?」「はい、もちろんです」「すまないな」少し照れてしまった。が、直ぐに真剣な表情に戻す。
「では、後はよろしく頼む。いずれまた会えるだろうが、達者でやれよ」「団長も、ご武運を」それが
別れの挨拶になった。俺は倉庫から旅装品を持ち出すと身に着けた鎧や剣と一緒に詰め所を後にした。
「またな」夜の闇に溶けるようにして言葉と共に俺はその町を出た。まずは師が居るはずの首都
アデンを目指して
2010年読み物 その2
「ふぁいとー」「おー」・・・今日も訓練に励む男達の声が町外れに響く。マラソン・腕立て・腹筋・
相撲といった基礎訓練は、武器を使うようになった今でも続けられている。もっともそれ以外にする
事が無かったのだが。武器を使う訓練の殆どは素振りで、たまに案山子を使った実技がある程度
である。あたり前で、武器を使った斬り合いで怪我をさせる訳にいかないし、相手は蟻であるので
対人を想定した稽古は必要がないとの判断でもあった。
「次は素振りいくぞー」と男の掛け声で、自衛団の男達が武器の置いてある場所に群がる。がちゃ
がちゃと言わせながら、武器を持った男達は横一線に並び構えをとる。「始め!」「1・2」「1・2」・・・
掛け声と共に素振りが始まる。勢い良く振り下ろす者。すこし手を抜いて振る者。いまだ馴染めず
様になってない者。それらをじっと見つめる者・・・は端から一人づつ見ながらアドバイスをしている。
全体の指揮をとっているのは例の男であった。
指導のために派遣されていた軍人は、半年前に帰還命令により戻ってしまっていた。代わりに
後を託されたのは、集められた者達の中で最も腕の立った男であった。既に基礎体力は十分に
あった男はあっという間に頭角を表し、早くから軍人自ら剣の手ほどきを受けていた。教え方が
良かったのも才能もあったのだろうが、真綿が水を吸うように男は成長し、軍人の片腕として自衛団
を支えるまでになっていた。
ふと、ある団員の前で足が止まる。男は鋭く一瞥をくれると裂帛の掛け声と共に剣を抜き放つ。
ギィィィィン・・・剣と剣がぶつかり合って片方が飛ばされていく。慣れた手つきで剣を鞘に収めると、
剣を飛ばした相手に鋭い視線と冷ややかな言葉を投げつける。「何度言えば分るんだ。そんな気の
抜けた稽古では鍛錬にならないと言ってるだろう?」「くっ・・・」激しい憎悪ともとれる表情、それは
紛れも無く男に対する敵意であったが気にする様子も無く言葉を続ける。「下手でもいい。相手を
倒す必要もない。だが、どんな相手であれ真剣な気持ちがなければ、子供だって逃げはくれないぞ」
(まして相手は蟻だからな・・・。)
男は自衛団の皆を心底案じていたし、無用な怪我を負って欲しくなかったのだが、そんな気持ちとは裏腹に真剣だからこその言葉が相手にきつく突き刺さる。「けっ・・・やってられっかよ。いつもいつも
同じ事の繰り返しでよ。蟻が襲ってくる?馬鹿言えよ・・・蟻はおろか魔物だっていやしないじゃないか」
「だからと言って、稽古をサボったり手を抜いていい理由にはならない。それに何か起こってからでは手遅れだろう?」「ふざけんな!偉そうにしやがって、てめぇ何様のつもりだよ」いまにも掴みかからん
ばかりの勢いで声を荒げるが、男はいい加減うんざりだと言った表情でその団員に背を向けながら
答える。「・・・ここで皆を鍛えて有事に備えるのが俺の責務だ」一瞬の静けさ。それまでの他の団員
達のひそひそ話しすらぱったりと止まって、男に視線が注視される。その刹那、男とやり合っていた
団員が思いもよらぬ行動をとった。隣で剣を横手にして事の成り行きを見守っていた団員の手から
剣を奪い、男めがけて斬りつけたのである。
「うわぁぁぁぁぁ」掛け声と共に、それまで気の抜けた素振りとは異なる・・・それを気合と言うのだが、
速さで剣を振り下ろさんとした。背を向けていた男はまるで後ろに目があるかのように、振り向きざまに
団員に詰め寄り、自らの手を相手の柄に絡めるようにして剣を奪い取って、どんっと当て身を食ら
わした。食らった方はひととまりも無く吹っ飛ばされてひっくり返ったが、男は殺されそうになった
ことを責めるでもなく、数人いる副団長のうちの1人を呼ぶと後を任せてその場を立ち去っていった。
正直やり難くなっているのが現状であった。軍人という自分達よりも遥かに上の身分の人間で
あれば、恐れをなし嫌おうなく従っていただろうが、同じ身分の人間に上に立たれて命令されても
面白いはずもない。おまけに、男の腕が立ちすぎて抜きん出ているものだから嫉妬も混じっていた
だろう。従って言ってることも正論なのだが、周りに段々素直に聞き入れられなくなってきているのであった。
男は悩んでいた。この先も起こり得るだろう今日のような衝突も、男は以前から薄々感じていたし、
武器を持って闘う訓練をすると言うことは、逆に人を武器によって襲い傷つけることも可能だと言うことも。
(俺を襲うぶんにはまだいい。あの程度の腕なら傷つけることなく対処もできる。が、訓練していない
住人や弱い者に対してそうしない保証はない。それに、一団となって武力蜂起・・・なんて馬鹿なことを
仕出かさなければいいが。)
考え過ぎと言われても、自衛団を任される身としては考えざるを得ないのが実情だ。団員の不始末は
当然ながら男にも責任が回ってくるだろう。そう考えると益々気分が沈んでくるが、両手でぱんと
頬を叩くとすくっと立ち上がる。(今は悩んでも仕方無いか。何かあれば全力で対処するしかないし、
考えるのは苦手だしな。)そうしてふと一人の人物のことを思い浮かべた。男に剣術を教えた師でも
ある指南役を。
「はぁっ・・・はぁっ・・・」静かな村の周囲を白い息を吐きながら女は今日も体を鍛えるために走って
いる。師である町の医者が課した基礎トレをこなすようになって既に5年以上が過ぎていた。平地と
は言え走るには足場が悪い雪で埋まった草原を、軽やかに掛けていくのは相当に慣れている証と
も言えよう。年と慣れと共に、医者から走る距離を伸ばされ、護身術が護身術に留まらなくなり、
同時に学問も今では村一番の博識さを持つに至った。彼女が何の為に何を目指しているか本当の
理由を村の人達は知らない。しかし、そうした彼女の努力を妨げようと言う人は全く居なかった。
もちろん最初から居なかった訳ではない。と言うよりも、大人たちは村の周囲を走る少女を見て、
馬鹿にするよりむしろ呆れていたし、同世代の子供達は急に付き合いの悪くなった友人の扱いに
困り疎遠となった。もちろん少女とてそれを歓迎していた訳ではないが、自分自身にそれよりも大事
な事があるのだと言い聞かせて、努力を続けていた。唯一救いだったのは彼女の親達は特に理由
を聞かず、やりたい事なら好きにするがいいさと止めはしなかったことだ。それで本人が納得したか
どうかは別として・・・彼女は学校が終わると黙々と村の周囲を走って体を鍛えていった。
いつしか毎日休まずに走った後、医者から護身術や学問を教わる代わりにと診療所の手伝いを
するようになるうちに、徐々にだが村人達の反応も確実に変わっていった。そこには医者だった
先生の口添えもあったのだが。つまり彼女が体を鍛えて診療所に来る訳は、将来医者になる為で
ありそのための基礎訓練の一環なのだと。ある意味、小さな村や町の医者は村長並の発言力を
持っているため、大人達を納得させるにはそ十分であった。
子供達はと言うとそれ以前に見直さざるを得なかった理由があった。学校で少女には運動でも
勉強でも誰も敵わなかったからである。運動や力比べでは体の出来上がっていない男の子は
もちろん、決して体の大きくない少女に数歳年上の子供ですら誰一人として敵わないのだから。
しかし当の本人に至っては誇りもせず鼻に掛けない処が、小さい体と可愛らしい顔と相まって人気
の元となり、あっという間に学校のアイドルになっていた。それでも何が変わる訳でもなく、少女は
飄々と自らを鍛え勉学に励んだのであった。
転機となったのはさらに数年後である。すでに学校でも年下の子供が多くなった頃になり、ある日
学校の行事で近くの湖へ遠足に行った時のことだった。寒いながらも陽が差して良い天気だったが、
それ故一人の子供がはしゃいでいるうちに滑って運悪く尖った氷で手をざっくり切ってしまった。
だらだらと血を流しながら子供が泣き叫ぶ異変に、慌てた引率の先生が止血をして村へ子供を
運ぼうとした時だった。
すこし離れた場所で別の子供たちと一緒に居たその少女が、異変に気づいてやって来たかと思うと
ヒールの魔法で回復治療を施したのである。見る間のうちに血が止まり傷が塞がっていく。あまりの
出来事に目を白黒させる大人を尻目ににっこりと笑うと、子供達はわっと少女に掛けより褒め称えた。
その一件で、子供達も大人達もその少女が遊び半分で医者の所に出入りしているのではないと悟り、
それと同時に一挙に村の英雄扱いした。それでもやはり本人は意に介せず、成すべき事を淡々と
行うだけであったが。
2010年読み物 その1
さてさて、毎度ばかばかしいお話をするWIZです
前回のすれで予告をしました、ファンフィクション(FF)投稿作品を掲載していこうと思います。
分量がそれなりにあると思うので、分割してですが。今回はその紹介と物語りの最初を語ります。
まぁ、1次選考に漏れてしまったので投票はできませんが・・・あはははは^^;
さて、そもそもこの件を紹介するにあたって、まずはご紹介すべき人達が居ます。
自分のリネの古くからの友人で、「おやびん」ことFoxMulder氏と「ゆきのん」ことDanaScully氏です
←の友達リンクでも上位に置くくらいのリアルでも何度かお会いしたことがある友人達でして、
リアル・リネ共々ご夫婦でいらっしゃいます。
「ゆきのん」はここを見に来る大半の方がご存知かと思いますが、公式にずっと投稿されている
絵師さんでもあります。ことの発端は「ゆきのん」が一昨年前のFFに投稿された一枚の絵から
始まりました。
※DanaScullyさんご本人の許可を頂いて掲載しております
その当時、彼女が投稿した絵がこちらになります。同時期に自分もノベル部門に短編を投稿した
のですが、その後に彼女は「是非、次の作品を読みたい。どうせなら、投稿した絵をネタにして
書いてもらいたい。」たしか、そのような事を仰いました。
話の筋書きも構想も無いところに、あるのは1枚の絵だけ。さて、どうやって話を書こうかと思い
ましたが、そもそもこの絵にある2人の人物はナイトである「おやびん」とWIZである「ゆきのん」
であることは間違いないわけです。そして、2人のキャラクター名。ここは外すことは出来ない。
すると、自然とアノ話が頭に浮かび・・・大まかな設定ができてきます。そしてこの絵をネタにすると
言うことは、どこかでこれを使わなくてはならない。そうすると落ちで使おうと考えたとき、自然と物語
の最後が浮かんできました。
そんな風にして大まかなプロットを作っていった訳ですが、読まれた人がどのように感じて貰える
のか・・・一抹の不安もございますが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
2010年リネージュファンフィクション投稿作品
「アデン捜査局」
~プロローグ~
・ある男(K)と女(W)の話
男は筋骨隆々、着用している装備も実用一辺倒な無骨な鎧に大振りの剣。眼光は鋭く他者を
圧倒してしまいそうになるのに、持ち前の愛嬌と仕草が平時はそれを上手に隠している。繊細で
慎重な性格をしているにも関わらず、戦士としてのあるべき姿を模倣するかのような行動ぶりは、
誰もが頼りたくなるだろう。
女は才色兼備、露出高めの服は細身で小さな体に似合わないセクシーさを演出している。幼く
見える顔立ちをしているのに、身にまとう可憐さと妖艶さの相反する雰囲気は、男なら間違いなく
目を引き寄せられるだろうが、特に気にした風でもない。
そう、はっきり言って彼らは極秘任務に就くには不相応な風体をしているのだ。しかし、誰もそう
は思わないだろう。なぜなら、今彼らがいる周りを見ると老若男女の差はあれど、似たような連中
ばかりなのである。そう・・・冒険者と呼ばれる者達の標準的な部類に入ってしまうのだ。枯れ木
隠すにゃ森の中。冒険者達に混ざってしまえば、彼らが特殊任務を帯びているなど爪の先ほど
にも思わないだろう。もっともその存在を知っている人はそう居ないのではあるが。
彼らは、とある国の極秘捜査官。主な仕事は表沙汰にできない事件の捜査と解決である。国内
では彼らに協力を求められればそれは絶対であるし、国外においても非公式とは言え協力を要請
できることができる。もっとも極秘裏に捜査を進める必要性から、おいそれと身分を明かして協力を
要請することなど出来ないのだが。そこを上手くやるのが有能であるか無能であるかの違いであろう。
数多の事件に関わり、ありとあらゆる場所へと赴いては解決する辣腕ぶりはもはや伝説的では
あるが、それはさておき、彼らの馴れ初め・・・つまり出会いとある1枚の写真にまつわる話を追って
みることにする。
男は王国でも比較的首都に近い町の出であった。元々何かを目指していた訳でもないが、幼い
頃より家業であるぶどう園を手伝っていたこともあり、肉体的には早くから鍛えられていた。ある頃
より町の周辺でも巣から離れた大蟻が目撃される頻度があがったため、町では万が一の備えの
為に自衛団を組織することとなった。すでに同世代の中でも身体能力の高さで一目おかれていた
男が、自衛団に抜擢されたのは当然とも言えよう。
各自の仕事があるため、どうしても都合がつかない場合を除けば、自衛団には週3回行われる
訓練に参加する義務がある。当然、武器を使ったことすら無く戦闘訓練を受けてない住人ばかり
なので、指導には王国から軍人が派遣されていた。赴任してきたばかりの彼の目からしても、
嘆きたくもなっただろう。つまり、これで本当に自衛の意味をなすのだろうか・・・と。逆に、彼の手腕
を大いに振るう事ができるのだが、いきなりは出来ない。最初は地味な基礎体力強化を目的とした
訓練が当座の予定になった。
そんな彼の目からしても男の身体能力の高さは驚くほどであり、早くから自らの右腕として扱う
こととなった。それから男は公私にわたり指南役を師として、彼の手ほどきを受けつつ独り体力と
剣の腕を磨く日々を過ごすことになった。
女は王国でも辺境に位置する村、と言っても首都と並んで名高い場所の出であった。それは
村の近くにある魔術師が集う塔のためであるが、それ故村の幼子達は誰しもその塔に入ることを
1度は夢見る。女ももちろん例外ではなかったが、両親の収入を考慮すればとても言えた物では
無いことは幼い子の目にも明らかだった。
しかし、それで諦めない処が他の子供と違ったのだろう。世の中にはその塔以外で魔法を使う者
が居ないと言ったら嘘になる。町には医者同然に治療を行う者も居れば、魔法を使った小荷物の
運び屋なんて者もいる。各地には神殿や寺もある。そして何より冒険者達がいる。彼らの全てが
象牙の塔出身ではないことは疑いようも無かったし、なにより町の医者が独学で魔法を習得した
体現者でもあった。
そこで初めて女は知る。魔法を行使する者には少なからずとも魔力や知識を必要とするが、
同じ位に体力も必要とすることを。魔力の総量も行使出来るスキルも生まれながらのもので、
誰しもなれるものでは無かったと言うことを。
町の医師が幼かった女に何を感じたのか分からないが、彼は学校で学ぶことのできない学問を
彼女に教える決断をした。それから彼女は学校以外では町の医者を師として、彼の教えを守って
独り体力造りと学問に励む日々を過ごすことになった。